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見返りを期待しない事
日常生活では様々な人間関係に基づくトラブルは耐えない。そのトラブルの大半が、自分が相手にしてあげた行為に対して相手が感謝してくれない、またはその行為に見合ったものを返さないと言った事に起因しているのではないか。
タイで働いていると、タイ人が相手に「ありがとう」や「すみません」と頻繁に言っている事に気が付く。そして言われているタイ人も「いやいや」と言いつつ、その感謝の言葉を待っているかの態度である。タイのみならず日本も同じような習慣を持っている。しかし先日旅行で行ったブルネイは違っていた。
筆者は彼の好意を素直に受け取れなかった自分を恥じた。しかし、多くの途上国を旅すると同じような状況では必ず金銭を要求され、それが自分の中での常識になっていた。それだけ、我々が生きている社会は「見返りを期待する」社会なのかもしれない。だからこそこのブルネイでの出来事は筆者には新鮮に映った。
人間、自然体で他人に親切が出来るなんて、実に素敵な事ではなかろうか。進んで社会に対して自分の尺度の中でよいと思われる行為をしてみよう。そしてその行為を行っている自分に誇りを持とう。
文責 平山修一 |
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