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行き過ぎた競争 ~鉄道事故を通して~
先日発生した脱線事故。事故が解明されていくにつれ,徐々にどういった状況にて事故が発生したか見えつつある。一番の原因は“速度超過”と言われている。しかしそれだけが原因だろうか?報道されている限りでは
京阪神間はJRの在来線と私鉄が並行して走っている区間が数多く存在する。
関東圏のJRと私鉄の競合区間と状況は違い、関西圏では両社が同じ様な経路を通っているケースが多い。関西圏は、地形的に南は海,北には山が迫っている為,鉄道を敷ける場所が限られており,自ずと競合せずには鉄道路線を敷けないのである。路線が競合すれば到達時間,運賃,サービスの質にて乗客は使用路線を決めるであろう。
「見せかけの所要時間短縮の為,発車時刻の15秒前にドアを閉める。
競争を余儀なくされてしまう関西の鉄道。乗客の奪い合いは避けて通れない。他の路線よりも秒単位にて時間を削るようなダイヤは,現場(運転手,車掌)にとっては必要以上に定刻運転がプレッシャーとなるのではないだろうか?
突如として友人,家族を亡くされた方々,被害にあわれた方々を思うと胸が痛む。我々第三者ではとうてい計り知れない悲しみであると思う。二度とこの様な事故が起こることが無いように切に願う。
文責 瀬畑陽介 |
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