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仕事環境 in Bhutan

 当然ながら日本と異なった環境,そこで仕事をする上で様々な障害が存在する。それら様々な障害の為に仕事は思うように進まない。
 その理由として考えられるのは、

・ 社会インフラの不整備(電気や電話などの基本設備の未整備)
・資料の不足(資料を保管しない、資料が紛失する)
・ペーパーワークの煩わしさ(すべての仕事は文章にして行われるため)

などである。

 思うように仕事がはかどらず,イライラする事が多々ある。これが日本であったら僕がブータンでこなしている3日分の仕事を1日で楽々こなせるであろう。
 1日の仕事が終わった時,日本では「今日も仕事をこれだけこなした!」と充実感に浸ると思うが,ここブータンでは「この仕事は今日も終わらなかった」と日々の仕事の中では感じられない。

 私はブータンでは残業が殆ど出来ない。と言うのも終業時刻を過ぎると守衛がやってきて,一刻も早くドアの鍵を閉めたがるのである。そう、日本と違って鍵を閉めれば彼の仕事が終わるのである。よって私の残業につき合わせるわけにはいかないと思い,残業もそこそこに家に帰る。
 残業が出来ない替わりといっては何だが、趣味の時間や考える時間を平日でもたくさんとることが出来る。これは日本の生活ではなかなか出来ない事であると思う。日本では仕事を終えて家に着いた時,それから趣味に時間を割いたり,考える事に時間を割いたり出来ていたであろうか?

 仕事の充実感をとるか、余暇の時間の充実を取るかは人の価値観によって違うと思う。では,ブータン,日本とどちらの環境にあって、一体どちらが幸せをより多く感じられるであろうか?どちらの国にいても幸せに感じる時もあれば,不幸せに感じる時もあるであろう。個人にとってトータルで幸せに感じる時間が長い環境が,全体的に“幸せ>”と思える環境ではないか?と思いにふけりながら余暇の時間を過ごしている。

 

文責 瀬畑陽介

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