GNHとは? 平山修一

 Gross National Happiness は「国民総幸福量」と日本語訳される事が多いが、「国家としての総幸福」とも解釈できる。つまりこの理念の解釈の主体を個人に置くか、社会に置くかによってその解釈は異なる。

 筆者は GNH を「相対的に個人が自分の所属する社会が幸せであると感じられること」だと意味付けしている。つまり個人にとっては主体的かつ主観的な幸せの追求を、社会にとっては大多数の個人が進むべき方向性を共有し、幸せを享受・生産できる安定した社会の状態の追求を意味しているとも解釈できる。

 よって幸せを感じる、感じえる心や社会の状態を作ることが GNH への近道ではないかと筆者は考えている。

 理論化への障害

 GNH 自体は主観的な要素が大きく、定量的な分析がしにくく、証明し難い事である。

 

文責 平山修一